Khaali Peeli

21世紀の最初の20年が過ぎ去り、次の10年に向けて新たな世代の俳優が登場し始めている。2020年10月2日からZee Plexで配信開始された「Khaali Peeli」では、2人の若手俳優が主演している。俳優ラージェーシュ・カッタルとニーリマー・アズィームの息子イシャーン・カッタルと、チャンキー・パーンデーイの娘アナーンニャー・パーンデーイである。




 ニーリマー・アズィームは3回結婚しており、最初の夫はパンカジ・カプール、その息子はシャーヒド・カプール。イシャーンは彼女の2人目の夫の間に生まれた。そのため、イシャーンとシャーヒドは異父兄弟となる。イシャーンは「Beyond the Cloud」(2017年)や「Dhadak」(2018年)に出演しており、今回が3作目となる。アナーンニャーも、「Student of the Year 2」(2019年)と「Pati Patni aur Woh」(2019年)に続き3作目だ。

 「Khaali Peeli」の監督はマクブール・カーン。過去に「Kabootar」(2008年)や「Lanka」(2011年)などの作品があるが、未見である。プロデューサーは「Sultan」(2016年)などのアリー・アッバース・カーン。キャストは、イシャーンとアナーンニャーの他には、ジャイディープ・アフラーワト、ザーキル・フサイン、サティーシュ・カウシク、スワーナンド・キルキレーなどの個性派俳優が出演している。ちなみに題名の「Khaali Peeli」とは「黒と黄」という意味の「Kaali Peeli」をもじっていると想われる。「Kaali Peeli」なら黒黄のツートンカラーをしているムンバイーのタクシーを指している。「Khaali Peeli」となると「ただの黄色」となる。

 故郷で父親を巻き込んで強盗をし、警察から逃げてムンバイーまでやって来たヴィジャイ(イシャーン・カッタル)は、同郷のギャング、ユースフ(ジャイディープ・アフラーワト)の下で世話になる。ユースフは売春街カーマティープラーを牛耳っていた。ヴィジャイは、子どもの頃から映画のチケットのダフ屋をして生計を立てていた。ヴィジャイは、売春街に売春婦として売られてきた少女プージャー(アナーンニャー・パーンデーイ)と出合う。プージャーは、富豪のチョークスィー・セート(スワーナンド・キルキレー)に売られる運命であった。ヴィジャイはプージャーに近づき過ぎたためにギャングを追い出される。

 10年後、ヴィジャイはタクシー運転手としてムンバイーで働いていた。タクシー組合のストライキ中に妊婦を病院に送り届けたことで組合長と喧嘩になり、人殺しをしてしまう。逃げる途中で、チョークスィーとの結婚から逃げるプージャーを乗せたヴィジャイは、警察とユースフから逃亡しようとする。このような物語である。

 若い俳優たちにキャリアを積ませるために作られたような映画で、内容は浅いが、サスペンスがあり、2人にそれなりに見せ場が用意され、ハッピーエンディングで終わる、無難な娯楽映画になっていた。基本的には一本筋で展開するが、時々「これより何分前・・・」と出て時間がリワインドされ、その状況にどうしてなったかが説明されるという工夫がされていた。

 最近のヒンディー語映画の傾向で、挿入歌は少なめだが、イシャーンとアナーンニャーは「Duniya Sharma Jayegi」や「Tehas Nehas」などでダンスのスキルも見せていた。特にイシャーンは身体が柔らかく、ダンスが上手な男優の部類に入るだろう。アナーンニャーも、長身で透明感のある顔をしており、若手の有望株であることがうかがわれた。

 「Khaali Peeli」は、若い男女が出合い、それぞれ誰かに追われ、そして2人でその困難を乗り越えるという、インド映画では珍しくないプロットの映画である。イシャーン・カッタルとアナーンニャー・パーンデーイという若いスターたちのために作られた娯楽映画だ。

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