「カンプール」など

インドの新聞、読者最多に秘密(朝日新聞 会員限定記事)

 インドの新聞の読者数「世界最大」の謎に迫る良質の記事。しかし、惜しいかな、カタカナ表記に難がある。

 古典的な間違いであるが、ウッタル・プラデーシュ州の街カーンプルが「カンプール」になってしまっている。「カーン」の部分が「カン」になるのはまだ許せるとしても、「プール」の部分は許容できない。ジャイプルが「ジャイプール」になると全く同様のミスである。日本人は語末の「プル」の部分を、水泳用プールからの連想からか、「プール」にしてしまいがちである。だが、ここはそういう気持ちをグッと抑えて、「プル」と短く切ってもらいたい。「城壁で囲まれた町」を意味するこの単語は、ハンブルグやヨハネスブルグなどの「ブルグ」、ナポリやトリポリなどの「ポリ」なんかと同源の言葉であり、比較言語学の教科書ではよく例として挙げられる由緒ある単語だ。

 他に気になったのは現地新聞名。「ダイニク・ジャグラン」は正しくはダイニク・ジャーグラン。「毎日の目覚め」という意味である。「ロクマット」は正しくはロークマト。「世論」みたいな意味である。「サングバド・プラティディン」はベンガリー語新聞であることを考慮すると、これでもいいだろう。

 いくつか人名が出て来る。それらのアルファベット表記があれば、より的確なカタカナ表記を提案できるが、それがないと予想するしかない。「シャスワティ・サラダール」はシャースワティー・サルダール、「アトゥル・クルタニ」はアトゥル・クルターニー、「シュティルタ・チャクラボティ」はスティールタ・チャクラボルティーであろうかと考えられる。一方、「スバシュ・アグラワル」はスバーシュ・アグラワール、「マヘンドラ・モハン・グプタ」はマヘーンドラ・モーハン・グプターで、これらは確実である。

 他に細かい部分になるが、「ムンバイ」はできることならムンバイーに、「マラティ語」はマラーティー語にしていただきたい。「コルカタ」も、本当はコールカーターがいいのだが、そこまで行くとこだわりすぎであろうか。

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